駅員に対する暴力行為はサラリーマンの八つ当たり行為である。

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今朝、こんな記事を読みました。

参考記事:「駅員への暴力」が増えている原因は何なのか

私が駅員をしていた時からすでにありましたね、駅員に対する暴力行為。

先輩駅員がスーツ姿のサラリーマンにぶん殴られるのを直接見たこともあります。

つくづく、駅員という職業が世のサラリーマンの八つ当たり先になっているなということを当時から思っていました。

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暴力をふるったり暴言を吐くのはすべてスーツ着たサラリーマン

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私は直接殴られたり蹴られたりといった暴力行為は受けたことはありませんが、暴言や言いがかりは腐るほど受けてきました。

なんでスーツ着たサラリーマンってあんなにすぐキレるのか全く理解できませんでしたね。

今から5分以内に一番安く東京に行く方法を見つけろ、それがお前らの仕事だろうがと窓口でえらそうに言ってきたおっさんや、ちょっとしたことで言いがかりをつけてきてすぐに上司を呼べと命令するおっさん。

こうやって書いてみたらおっさんばっかりですね。それもスーツ着たサラリーマン。

よっぽどストレスたまってんでしょうね。だって駅員とはいえ赤の他人にあそこまで暴言を吐いたり理不尽な振る舞いができるんですから。

直接反撃してこなくなったから八つ当たり先になっている

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ただ、この記事は駅員に対する暴力行為が増えている背景に電車内や駅構内で受けるストレスを原因に挙げているあたりが残念ですね。

2003年と2008年に暴力行為が増えていることに目を付けたんでしょうがトンチンカン過ぎます。

 そこで、鉄道係員への暴力行為は、電車内や駅構内で受けるストレスが影響しているのではないか、という仮説を立ててみた。

■ 原因はスマホとキャリーケース?

まずは2003年の急増原因だが、この年は電車内での携帯電話による通話が正式に禁止された年だ。最近でこそ電車内で通話をする人はほとんど居なくなったが、それはコミュニケーションの手段がメールに置き換わったからだろう。

今でも電車内で堂々と、そして延々と通話をしているのは主に外国人というのが筆者の肌感覚だが、2003年当時は電車内での通話をめぐり、乗客同士のトラブルも頻発したし、車掌に注意されて逆ギレしているサラリーマンをよく見かけた記憶がある。

取引先からの電話に出ないと商談が壊れる、上司からの電話に出ないとパワハラを受ける、などなど、車内で通話をせざるを得ない事情を抱えていたがゆえに、逆ギレの程度もヒートアップしたのかもしれない。今に置きかえるなら、LINEの既読メールに即座に返信しないようなものだったのかもしれない。

その5年後、2008年下半期以降の急増原因として考えられるのは、スマホとキャリーケースだろう。iPhoneが日本で初めて発売されたのは2008年7月。以来スマホは急速に普及し、混んだ電車内での操作だけでなく、歩きスマホも激増した。歩きスマホでゆっくり前を歩かれてイライラを覚える人も激増しただろう。

ほぼ同時期にはキャリーケースも普及。キャリーケースは人一人分のスペースをとるだけに、存在そのものが迷惑だ。キャリーケースを持った乗客はいっそのこと2人連れだと思えば腹も立たないのかもしれない。

この理屈でいくと快適な車内環境や駅環境を整備しない鉄道会社が悪いから、駅員が暴力行為を受けても仕方ないって論理になりますからね。

ここは元駅員として全力で否定しておかないといけません。

駅員に対する暴力行為が増えたのは、駅員に暴力行為をしたり暴言を吐いても報復してこなくなったからです。つまり早い話が駅員が怖くなくなったのです。

あまり表ざたになっていませんが、かつては旧国鉄にしろ私鉄にしろ駅員はお世辞にも接客業ではありませんでした。

利用客に対してはかなり強気で殿様商売だったのです。

それこそ酔っ払いが駅員に絡んでこようものなら、駅事務室に連れ込んで集団でフルボッコにしてたなんて話や、駅で殴り合いのケンカをしている男2人にハサミとカッターナイフを渡して「これで好きなだけやりあえ!」と駅員が怒鳴ってケンカを収めたなんていう武勇伝(?)をかなり聞きましたよ。

つまり昔の鉄道職員や駅員は職人気質の人が多く、文句あるなら乗るなが当たり前だったのです。

それが昨今なぜか鉄道会社はこぞって接客だのサービスだのに力を入れ始め、利用客を「お客様」などと過剰に丁寧に接するようになりました。

その結果どうなったか。

駅員は不特定多数の人と接する仕事なので、人々の不満やストレスのはけ口になってしまったのです。

今の駅員は対応がかなり丁寧でそこらの接客業よりもよっぽど接客に力を入れています。これはホントの話です。

それこそ手の組み方とか立ち方、話し方までそこらの民間の接客業とは比べものにならないくらい厳しい研修を受けますからね、今の駅員は。

研修受けてる最中、ホテルマンかよって思ってましたから。

当然、暴力行為をしたり暴言を吐いても刃向ってこないんですからそりゃエスカレートしますよ。

最近では暴力行為はただちに警察へ通報しますなんて啓発ポスターをどこの鉄道会社も出しています。

しかし、実際に暴力行為で訴えるとなったらかなり手続等でめんどくさいことになる上に「酔ってて記憶にない」なんて言う言い訳で逃げられるのが分かっているので泣き寝入りになっている事件はかなりあります。

そういうわけでいくら暴力行為は犯罪ですとかいって啓発ポスターを作ったところで何の抑止力にもならんのです。

元駅員として言わせてもらうならば本当に暴力行為を減らしたければ、過剰な接客やサービスを辞めるべきだと考えています。

そりゃ普段会社や上司に理不尽な扱いを受けたりしてストレスたまってたら自分より弱い、なおかつ刃向ってこないのがわかっている駅員にストレスのはけ口が行くのは当然の話なんですよ。

本気で暴力行為を減らしたいと鉄道会社が考えているのであれば、さっさと過剰な接客やサービスを辞めるべきですね。

鉄道は本来「最大多数の最大幸福を追求する」公共サービスなんですから一人一人の満足を追求する接客業とは性質が全く異なるんです。

最後に一言。

「鉄道は接客業ではなくあくまで運輸業です。暴力行為を減らしたかったら鉄道各社はそれに気づけ」